原画情報: |
1506-08年頃 パルマ国立美術館蔵
縦 24.7cm、横21cm ポプラ板 |
作者紹介: |
レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci、本名:Leonardo di ser Piero da Vinci、1452年4月15日 - 1519年5月2日) はイタリアのルネサンス期を代表する芸術家で、万能の天才という異名で知られる。「万能人(uomo universale)(ウォモ・ウニヴェルサーレ)」とも呼ばれている。
絵画、彫刻、建築、土木、人体、その他の科学技術に通じ、極めて広い分野に足跡を残している。『最後の晩餐』や『モナ・リザ』などの精巧な絵画は盛期ルネサンスを代表する作品になっている。膨大な手稿(ノート)を残しており、その中には飛行機についてのアイデアも含まれていた。
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作品紹介: |
万能の天才と呼ばれた画家レオナルド・ダ・ヴィンチ。言わずと知れたルネサンスの巨匠です。今回ご紹介するのは、そんなレオナルド・ダ・ヴィンチの傑作『ほつれ髪の女』。縦24.7cm、横21cmの小さなポプラ板に描かれた女性像です。描かれているのは、わずかに首を傾け佇む伏し目がちの女性。その慈しみに満ちたまなざしは、細部の陰影にいたるまで完璧に描かれています。鉛白と数種類の顔料だけで描き出されたきめ細やかな肌。立体感ある柔らかな唇。まさに神業のような筆さばきです。それに対し、髪は軽い筆使いで即興的に描かれ、顔に比べてあまりにも無造作。そう、この絵は未完成なのです。さらに、この絵には大きな特徴があります。それは女性の目線。『モナ・リザ』を始めとする彼が描いた他の女性像は目線をこちらに向けているのに対し、この絵の中の女性は目線を伏せているのです。 |